ケアマネージャーの仕事と求められるスキル

ケアマネージャーになったばかりから3年目までは、キャリアの初期段階として、いわゆる社会人としての3つ基礎能力とその他の12の能力要素を身につける必要がある。ケアマネージャーの仕事にあてはめていくと、主体的に仕事に向き合い、利用者の生活課題をアセスメントし、利用者とともにケアプラン立案することを通じて利用者の望む暮らしの実現を支援することがあげられる。加えて、実現するために、フォーマル、インフォーマルな社会資源とコミュニケーションをはかり、ストレスに対処しながらチームケアを推進していくスキルが必要だ。

ケアマネージャーの仕事をプロセスという点からみていくと、インテーク、アセスメント、そして、プランニング、サービス担当者会議やモニタリング、終結というように、それぞれの局面がある。また、援助者としての姿勢や価値、援助関係の構築のために必要となる相談面接技術も必要だ。この仕事のプロセスに関しては、新人であっても、中堅者やベテランであっても同じように行うものである。そういった意味では、新人でもベテランでも、すべき仕事や用いるスキルというのは同じということだ。

しかし、個々のスキルには、おさめる視野の広さや時間的な広がり、見つけた先や考える深さなどにより違いが出る。そのため、今の力量でやれることを行いながら、スキルを向上していくことが大事だ。具体的には、主訴を聞き、的確に利用者の話に耳を傾けるといったスキルでは、新人の場合、利用者の言葉から悩みを把握し、それを解決に促すことができる社会資源をケアプランに位置付けることが求められる。