ケアマネージャーのキャリア形成

ケアマネージャーになるためには、毎年10月に実施される合格率20パーセント以下ともいわれる、介護支援専門実務研修受講試験をパスしなくてはならない。その後、介護支援実務者研修において、15日、87時間の学びに加えて、3日間の実習を経て、ようやくキャリアをスタートさせることができる。

1年目は、一通り仕事の理解を進めることを心がけ、基本的なケアマネジメントのプロセスの遂行、ケアマネージャーの役割と他職種の役割の理解につとめるのが一般的だ。経験を積んでいく中で、3年目になると積極的に新規ケースを担当することが求められる。加えて、分析力やニーズを把握するスキルの向上や社会資源を調整する力量の向上を目指していく。ここまでは、まだ、ケアマネージャーとしてのファーストステップの段階だ。

5年目以降は、自分自身がスーパーバイザーとなる段階で、そのスキルを身につけたり、主任ケアマネの要件を取得すること、後輩を教えるスキルを身につけることなどが求められる。ケアマネージャーとして、およそ10年のキャリアを積み上げると、今度は自分以外の指導者を育てる段階に突入する。他のスーパーバイザーを育てるスキルを身につけると同時に、現場での運営面などのスキルを磨いていくことになるのだ。どれだけのスキルを身につければ一人前と判断するのかというのは難しいところだろう。自分も含め、全体の状況を俯瞰でき、しっかり考える力を身につけて、今後のキャリアアップを目指していくことが重要である。